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本日は、薬学生に向けて3分くらいでサクッと読める国家試験対策の内容を書きました!
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各定量法のポイント解説

いずれも塩化物イオン(Cl⁻)の濃度を定量的に測定するための滴定法です。
これらの方法は、銀イオン(Ag⁺)との反応によってCl⁻を沈殿させ、適切な指示薬や逆滴定によってエンドポイントを判定し、試料中の塩化物濃度を求めることができます。
各方法は異なる条件下で適用されるため、試料や精度の要求に応じて適切な手法を選ぶことが重要です。
モール法
反応式: Ag⁺ + Cl⁻ → AgCl↓(白色沈殿) Ag⁺ + CrO₄²⁻ → Ag₂CrO₄↓(赤色沈殿)
原理: 銀硝酸で直接滴定し、Cl⁻とAg⁺の反応によりAgCl沈殿+クロメート指示薬でエンドポイントを視認
- 条件: 中性〜ややアルカリ性(酸性条件では不適)
- 特徴: 操作がシンプルでエンドポイントの確認が容易。ただし、他のハロゲン化物イオンの干渉に注意

酸性だと、クロメートイオン (CrO₄²⁻)が反応してしまいます!!
ファヤンス法
吸着指示薬(例:フルオレセイン、ブロモカーミン)が沈殿粒子の表面に吸着し、エンドポイントで色変化を示します。
反応式: Ag⁺ + Cl⁻ → AgCl↓(白色沈殿) 指示薬の吸着 → 色変化
- 原理: 銀硝酸滴定中、特定の指示薬(例:ブロモカーミン)がAgCl沈殿表面に吸着し色変化を示す
- 条件: 指示薬の濃度やpH管理に依存するが、比較的柔軟な範囲で利用可能(p Hの依存が少ない)
- 特徴: 柔軟性が高いが、指示薬の選定次第で主観的な判断に陥る可能性あり
ボルハルト法
銀硝酸 (AgNO₃) を過剰に加えて Cl⁻ を AgCl として完全に沈殿させる。
反応式: Ag⁺ + Cl⁻ → AgCl↓(白色沈殿)
余剰の Ag⁺ を チオシアン酸カリウム (KSCN) で逆滴定 し、フェロイン指示薬 (Fe³⁺) を用いてエンドポイントを検出する。 反応式: Ag⁺ + SCN⁻ → AgSCN↓(白色沈殿) Fe³⁺ + SCN⁻ → Fe(SCN)²⁺(赤色溶液)
-
- 原理: 余分な銀硝酸を加え全Cl⁻を沈殿させた後、逆滴定(チオシアン酸+フェロイン指示薬)で余剰Ag⁺を測定
- 条件: 酸性条件下で実施
- 特徴: 精密な定量が可能だが、操作手順が複雑で熟練を要する

Fe³⁺ は アルカリ条件下では水酸化鉄 (Fe(OH)₃) を形成し、反応がうまく進まなくなる ため、酸性環境が必要になります。
共通点
基本反応の共通性: いずれの方法も、試料中の塩化物イオン (Cl⁻) が銀イオン (Ag⁺) と反応して銀塩 (AgCl) を形成する基本反応に基づいています。
定量法である点: それぞれ、沈殿反応を利用してCl⁻の濃度を数値的に定量するための方法であり、エンドポイント検出を通して正確な定量を目指しています。
エンドポイント判定: 各方法はエンドポイントの判断方法に違いがあるものの、反応の終了点を目視または指示薬による色変化で判定する点を共通としています。
まとめ
3つの反応について、しっかり理解できましたか!
最後まで読んでいただきまして、ありがとうございました!!
方法 | 原理 | 利用条件 | 特長 |
---|---|---|---|
モール法 | 直接滴定(AgCl沈殿+クロメート指示) | 中性~ややアルカリ性 | シンプル、エンドポイントが明確 |
ファヤンス法 | 指示薬吸着による色変化検出 | 柔軟なpH範囲 | 柔軟性高いが指示薬選定がカギ |
ボルハルト法 | 逆滴定(余剰Ag⁺をチオシアン酸で滴定+フェロイン) | 酸性条件下 | 精密で干渉が少ないが操作が複雑 |
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