松村北斗、上白石萌音W主演映画化作品!瀬尾まいこ『夜明けのすべて』から学ぶ、パニック障害やPMSなどの理解されにくい病との向き合い方!

読書




こんにちは〜!

本日もブログをご覧いただきまして、ありがとうございます。

松村北斗さんと、上白石萌音さんのW主演で映画化された『夜明けのすべて』の原作小説がかなり面白くて、心に響きました!!

松村北斗さん!かっこいいですよね!私、大好きです!!

原作は『そして、バトンは渡された』などで有名な瀬尾まいこさんの小説でしたね!

では、今回は『夜明けのすべて』の感想や見どころを、二人で共有しましょう!!

この記事では、小説『夜明けのすべて』の見どころや読書感想文を大体10分くらいで、ご紹介する記事になります。

映画や小説の『夜明けのすべて』を見た方や、心の病気や女性特有の病気で苦労された経験のある方、社会的に少数派の事柄で悩まれた経験のある方に、特におすすめの記事になります!!

あらすじ

PMS(月経前症候群)で感情を抑えられない美紗。パニック障害になり生きがいも気力も失った山添。
友達でも恋人でもないけれど、互いの事情と孤独を知り同志のような気持ちが芽生えた二人は、自分にできることは少なくとも、相手のことは助けられるかもしれないと思うようになり、少しずつ希望を見出していくーー。
人生は苦しいけれど、救いだってある。
そんな二人の奮闘を、温かく、リアルに、ときにユーモラスに描き出し、誰もが抱える暗闇に一筋の光を照らすような心温まる物語。

2019年に『そして、バトンが渡された』で本屋大賞を受賞し、映画の大ヒットも記憶に新しい瀬尾まいこの、本屋大賞受賞後第一作。水鈴社創立初の単行本。

Amazonより

さてこの話は、主人公の美沙が、PMSに悩まされて、小さな会社に転職するところからストーリーが始まっていきます。

その転職先は和やかな雰囲気で、美沙の求めていた環境である一方で、仕事のクオリティに対してはさほどのこだわりがみられないような職場でした。

美沙は、はじめのうちは、自身の体の状態を考えると、ここが最適な職場であると考えますが、もし病気のことがなければ、ここに来ることは無かっただろうなとも思っているのですよね!

そうですね。

どこか腑に落ちないというか、もっと自分は本当はできるのに、、、

というような思いが読み取れます。

どことなく、不完全燃焼感がある雰囲気でした。

そんなある日、職場に新しく転職してきた年下の山添は、どこか厭世的な雰囲気を纏った青年です。

美沙はなんとなく、関わりづらい人だなあと思っていました。

しかし実は、そんな彼はパニック障害を患っており、彼はそれが原因で、美沙の職場に移ってきたのでした。

女性特有の病気であるPMSと心の健康状態が悪くなっているパニック障害に悩まされる彼らは、病名こそ異なりますが、周りに理解されづらい悩みである。という点で共通しています!

そうですね。

ここが、この物語のキーポイントです。

主題

この物語はそんな2人が、穏やかな職場の雰囲気の仕事仲間たちに支えられながら、お互いのことを理解し合い、進んでいく様子を、美沙の視点と、山添の視点で、交互に描いていくストーリーです。

女性特有の体や心の不調は、以前に比べれば、理解される社会になって来たと思いますが、まだまだ私の身の回りでは配慮が足りないような場面が見受けられます。

こうした、社会的に理解が得られにくい病に冒された2人は、物語の序盤では、自分自身がどれだけダメな人間であるか、ということに目を取られすぎていまし

この病気がなければ、もっと違う人生が送れていたのに、というような悲観的な感情に陥っていました!!

私は山添がストーリーを通して経験する、この心境の変化と、成長に見どころを感じました!!

印象的だったのは、ストーリー序盤です。

山添が、美沙はPMSを患っているということを知った時に、自身のパニック障害に比べれば楽で良いという趣旨の発言をした場面です。

そもそも病気にランク付けする意味などないですよね。

本人にとって辛いものであれば、それは辛いものなのだから、それ以上でも以下でもないわけですよね!!

山添は、パニック障害を患っているからこそ、PMSのように周りに理解されない気持ちを、本来はわかってあげられる側の立場のはずです。

しかし、自分自身のことに目を取られ、かえって美沙を攻撃する側にまわっているところが印象的でした!!

この場面は、山添が自分のことを認められておらず、自分自身の弱さときちんと向き合えていないということを、象徴している場面だと思います。

自分で自分のことを認められないということは、自分の人生を生きることができないということだと思います。

しかし物語が進むにつれて、山添の心境に変化が出てきます。

山添はそれまで、パニック障害がなければ、自分の人生が豊かであったのにと考えていましたが、パニック障害を患い、社会的に弱い立場に回った経験がある自分だからこそ、理解できる価値観があるというふうにシフトしていきます。

つまり、パニック障害を患った、ある意味で弱い自分自身を受け入れるようになったのですね!!




まとめ

ここから、彼の生活は徐々に良い方向に回り始めるのですが、すごく深いなぁというふうに感じました。

パニック障害を患ったことは確かに彼自身に大きな不利益を与えたのだろうと思います。

しかし、そのようになってしまった以上、その中で何か掴むことにシフトした方が、いいのだろうということです。

私も同じ意見です!

パニック障害やPMSに代表されるような、少数派の病が虐げられることがありますが、彼らにしか見えない世界自体は価値のあることだと思います。

例えば、年齢を重ねると多くの人が病気を患うと思いますが、それが心臓や脳の血管に異常があったりする類のものであれば、その病気を通して死生観が育まれたという経験は受け入れられるのに対して、それがPMSやパニック障害になった途端に弾かれることが多いのは悲しい現象だなという風に考えます。

社会の中での正しいことは、多数決で決まるという性質があるので、表面的に否定されることはあったとしても、その人にしか見えない世界観それ自体はそれなりの価値があると思いますので、そういったものは病気による不利益とは切り離して大事にするべき貴重なものだというふうに感じました。

このほかにも『夜明けのすべて』には魅力が詰まっています。

この作品は、社会的に弱い人間の気持ちに優しく寄り添うような空気感が物語全体を通して感じられるストーリーでした!!

本日のブログは以上になります。

次回もよろしくお願いします!

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