こんにちは〜。
ブログを書きながらサンドリをご機嫌に聴いていることでお馴染みのPeDeでございます。
ラジオ番組にはお便りを送る面白い人たちがいて、ハガキ職人と言ったりするのですが、サンドリの名物ハガキ職人のさんぺいさんという方のお便りは百発百中で面白くて、普段はいったい何の仕事をされている方なのかと考えずにはいられません。
さんぺいさんはゲストが来ている回と通常回で、内容の深さみたいなものを巧みに使い分けられているのがもはやかっこいいとすら思えてしまいます。シゴデキですね〜。笑
さて本日は朝井リョウの『星やどりの声』を読んだのでその読書感想文をつけていきたいと思います。
朝井リョウさんの『星やどりの声』を読みました〜。(読書感想文レビュー)
はじめに
こちらは3男3女の母子家庭の各家族の視点のストーリーを順番に描いていく短編集です。
私が印象に残っているのは一番初めの長男の光彦の話です。
彼は大学4回の就職活動中の学生なのですが、周りが就活をうまく終えていく中、いまだに内定をもらえない現状に焦りを感じています。
そんな中で自身の亡くなった父親の偉大さを身をもって感じ、それに呼応する形で自身の不甲斐なさを描いているストーリーなのですが、子供から大人になるタイミングの各個人の中で客観的な差はあれど、必ず訪れる葛藤をうまく描かれていました。
印象に残っているところ
両親に対して、大人としての偉大さを感じるタイミングというものがあると思います。
作中では大人と子供の違いをスーツがいかに似合うのかということと重ねて描写されている場面があります。
主人公はいくつも会社の面接を受けますがどこにもかからず、辛い日々を送ります。
自暴自棄になり、もうこれ以上耐えられないという心境の時に、彼は家庭教師のアルバイトをしているのですが、彼の担当の生徒のあおいちゃんから
私には先生が必要ですよ。あなたのお父さんを見たことがありますがあなたと同じようにスーツの似合わない子供みたいな人でしたよ。
と言われるシーンがとても印象的でした。
考察
子供というのは本当に良くも悪くも空気が読めません。笑
だからこそこういったときに屈託のない良い意見を何のバイアスもなくいってくれることがあります。
あおいちゃんにとってはそれほど深く考えた意見ではなかったのかもしれませんが、この一言のおかげで主人公は大きく救われるのだろうと思います。
大人になるということはどこか特定の期限までに完全な状態でスーツが似合うようになるということではないのだろうと思います。
自分はスーツが似合わないかもしれない。
それでも、社会の荒波に揉まれなければならない。
期限というのは思っているよりも自身の手前側にあり、気がついた時にはスタートは切られています。
完璧な状態でスタートを切ることは多くの場合はかないません。
不完全な状態で見切り発車せざるを得ないのだろうと思います。
スーツが似合う状態が完全な状態で、スーツが似合わない状態が不完全な状態だというふうに対応させた時に、大人であるか子供であるかというのは、むしろ不完全な状態でスタートを切り、それによって生じる良い結果と悪い結果を受け入れることだというふうに感じます。
私はこの本を読んで大人になるとは究極的には言い訳をしないということだと思いました。
本日は以上になります。
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