こんにちは〜。
本日もブログをご覧いただきましてありがとうございます!!
最近は暑いのか寒いのか分からないので服装に迷いますよね。
朝と夜の温度が同じ国とは思えないです。笑
さて、ということで本日は村田沙耶香さんの殺人出産を読みましたので、そちらの読書感想文をつけていきたいと思います!!
この記事は、村田沙耶香著の『殺人出産』の見どころを、10分程度でご紹介する記事になります!
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殺人出産 村田沙耶香
はじめに
こちらは全4編の独立したストーリーの短編集になります!!
いずれもすごく面白い内容で村田沙耶香さん特有の物事の本質を洗練した、ストーリーの奇妙さや気色悪さが存分に発揮されていました。
途中で何回も読むのをやめようかと思う、とても魅力的な内容でした!!
個人的な感想ですが、村田沙耶香さんの作風の特徴は先に述べたような、一見すると完全に行きすぎた空想の世界のようですが、社会の本質を洗練していくと、つまりはそういうことになるよな、というような鋭いストーリー設定です。
また、これはさらに個人的な意見ですが私の中では村田さんは西加奈子さんの生き別れの双子の姉妹というイメージが強いです!!
主題
話を戻します。
4つの短編の中で最も印象的だったのは、表題の『殺人出産』という話になります!!
近未来の日本が舞台で、そこでは恋愛をして結婚してその相手との子供を作るという現代の価値観では比較的、多数派の意見が完全に衰退した世界であり、人工的に女性も男性も子供を独立的に出産することができようになった世界です。
設定として面白いのはこの世界で人類は10人産むごとに1人、希望した人間を公的に殺すことができるということです!!
ストーリーの展開もとても面白いのですが私が印象に残っているのは、この10人産んで1人殺すシステムに協力する人のことは『産み人』と呼ばれる尊敬の対象であり、また殺される側に同情する人間はいないということです。
この設定は人間が最も敏感である生と死に関する事柄をうまくぶつけた内容だと思いました!!
死ぬことについては、単純に多くの人の恐れの対象であるので、否応なく目を引かれるトピックであり、さらに、生まれるということについても、同性同士の会話の内容の多くが恋愛や結婚、子供のことであることや、保健体育の授業で、笑った順に品性がないという格付けになる類の事柄に着目した、読者の目を惹きつけるという点において、とても魅力的なトピックだと思いました!
考察
これぞ村田沙耶香と感服させられたテーマの中で、10人産むことで1人殺すことが正しいという世界観について考察したいと思います。
現在の日本の法律では、端的にいうと2人以上殺すと死刑になると思います。
しかし例えば、10人を殺した犯人を死刑にしたところで9人分の命が割に合わないと、個人的には思います!!
一方で、この割に合わない法律を現在の日本で採用している以上、社会的にこの法律の価値観は一般的に正しいこととして認知されているのだと思いますが、これを逆手に考えた時に『殺人出産』という発想が対応しているというふうに思います。
つまり、10人殺めたことで1人分の命が失われるのであれば、10人産むことで1人分の命が失われるということは、ある意味では完全に否定することは難しいということです!!
すごくセンシティブな話題であるので言葉が難しいですが、対象が人ではなく、りんごか何かであればこれは納得してもらえる気がします。
この物語では、中盤までは今述べたような価値観を納得させるような展開になっています。
しかし終盤でこれはリンゴではなく人の話をしているのだと再認識させられる場面があり、そこがこの物語の本質だというふうに思いました!!
まとめ
殺人出産は、人の命とはどれほどの価値があるものであるのかということを、生まれることと死ぬことの対比をすることに着目した、魅力的な短編が4つ入った作品でした!!
気になった方はぜひ読んでみて欲しいです!!
本日は以上です。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!!
村田沙耶香さん関連の、その他の記事もよろしくお願いします!!https://pedenodailyblog.com/村田沙耶香さんの異常なコンビニ店員の話を読み/
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