こんにちは〜。
三四郎のオールナイトニッポンの年に一回ある、なかやまきんにくん回が生きがいのPeDeです。
控えめにいってめちゃくちゃ面白いんですよね。笑
これだけは絶対聞かないと体の調子がおかしくなります。
皆さんにも一回だけでも聞いて欲しいです。
内容は毎回ほぼ再放送になるのでどの登場回でも大丈夫です。笑
興味のある人は聞いてくださいね。
夜明けのすべてを読みましたよ〜。
はじめに
本日は夜明けのすべてを読みましたのでその読書感想文を綴っていきたいと思います〜。
さてこの話は、主人公の藤沢美沙が月経前症候群というPMSとも呼ばれる婦人病に悩まされており、これまで勤めていた会社を辞めて小さな会社に転職するところからストーリーが始まっていきます。
その転職先は和やかな雰囲気で美沙の求めていた環境である一方で、仕事のクオリティに対してはさほどのこだわりがみられないような職場でした。
美沙は自身の体の状態を考えると、ここが最適な職場であると考えますが、病気のことがなければここに来ることは無かっただろうなとも思っています。
そんなある日、職場に新しく転職してきた年下の山添はどこか厭世的な雰囲気を纏った青年です。
美沙はなんとなく関わりづらいように思っていましたが、実は彼はパニック障害を患っており、彼はそれが原因でそこの職場に移ってきました。
主題
そんな2人が穏やかな職場の雰囲気の仕事仲間たちに支えられながら、お互いのことを理解し合い、進んでいく様子を美沙の視点と山添の視点で交互に描いていくストーリーです。
女性特有の体の不調や、心の不調は以前に比べれば理解される社会になって来たと思いますが、まだまだ身の回りで配慮が足りないようなタイミングは見受けられます。
こうした社会的に理解が得られにくい病に冒された2人は、物語の序盤で自分自身がどれだけダメな人間であるか、ということに目を取られこの病気がなければもっと違う人生が送れていたのに、というような悲観的な感情に陥っていました。
私は山添のストーリーを通しての、この心境の変化と成長に見どころを感じました。
印象的だったのはストーリー序盤に山添が美沙はPMSを患っているということを知った時に、自身のパニック障害に比べれば楽で良いという趣旨の発言をした場面です。
そもそも病気にランク付けする意味などないと思うのです。本人にとって辛いものであれば辛いのだからそれ以上でも以下でもないわけです。
山添はパニック障害のためPMSのように周りに理解されない気持ちを本来はわかってあげられる側の立場のはずです。しかし自分自身のことに目を取られ、かえって美沙を攻撃する側にまわっているところが印象的でした。
この場面は山添が自分のことを認められていないということを象徴している場面だと思います。
自分で自分のことを認められないということは、自分の人生を生きることができないということです。
しかし物語が進むにつれて、山添の心境に変化が出てきます。
山添はそれまでパニック障害がなければ自分の人生が豊かであったのにと考えていましたが、パニック障害を患い、社会的に弱い立場に回った経験がある自分だからこそ理解できる価値観があるというふうにシフトしていきます。
つまりパニック障害を患った、ある意味で弱い自分自身を受け入れるようになったのです。
まとめ
ここから彼の生活は徐々に良い方向に回り始めるのですが、すごく深いなぁというふうに感じました。
パニック障害を患ったことは確かに彼自身に大きな不利益を与えたのだろうと思います。
しかしそのようになってしまった以上、その中で何か掴むことにシフトした方がいいのだろうということです。
パニック障害やPMSに代表されるような少数派の病が虐げられることがありますが、彼らにしか見えない世界というのは価値のあることだと思います。
例えば、年齢を重ねると多くの人が病気を患うと思いますが、それが心臓や脳の血管に異常があったりする類のものであればその病気を通して死生観が育まれたという経験は受け入れられるのに対して、それがPMSやパニック障害になった途端に弾かれることが多いのは悲しい現象だなという風に考えます。
社会の中での正しいことは多数決で決まるので、表面的に否定されることはあったとしても、その人にしか見えない世界観それ自体はそれなりの価値があると思いますので、そういったものは病気による不利益とは切り離して大事にするべき貴重なものだというふうに感じました。
本日のブログは以上になります。
夜明けのすべては社会的に弱い人間の気持ちに優しく寄り添うような空気感が物語全体を通して感じられるストーリーでした。
興味のある方は手に取って読んでみてくださいね〜。
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